梅干しと梅漬けは何が違う?梅の加工のちょっとした話

梅干しと梅漬けの違いって名前だけ聞くととてもわかりにくいですね。梅干しも漬物の一種なのだから梅漬けの一種だと思われがち。

実は梅漬けにさらに手間をかけたものが梅干しとなります。

詳しく見ていきましょう。

梅干しと梅漬けの違いについて

梅の実を保存容器に入れて塩で漬ける。こうすると梅からエキスが出てきて梅酢となります。

梅の果汁が塩によって外に出てくることによって起こる現象。実際に自分で漬けてみると、これほどに水分があったのかと思うほどたくさんの量の梅酢が出来上がります。

このように塩漬けにして、梅酢に使った状態のものが梅漬けと呼ばれる加工品の状態となります。塩を加えることで酸味と塩味の調和がとれて、一気に梅の実の魅力を引き出すことができます。

梅干しは梅漬けを干したもの

梅干しはこの梅漬けの梅の実を梅酢から取り出して、天日干しにします。

日光にさらされて水分を少なくすることによって、梅肉の風味と舌触りを良くすることになります。また、水分が少なくなるので長く保存できるというメリットもある。梅干しはこの状態のものをいうのです。

梅を天日干しにすると色が変わる

また、梅漬けの梅を直射日光に当てることで、梅の実の色が変わります。

色素が日光によって黄色から、淡い桃色に変化をするのです。色の成分が化学反応をして綺麗になるのですね。天日干しも実が破れないように丁寧に上下均等に干すことで、美味しい梅干しに仕上がります。

まとめ

今回は梅漬けと梅干しの違いについてお伝えしました。

梅漬けは梅干しを塩でつけて、梅酢が出てくる状態の漬物のこと。梅干しは梅漬けの実を天日干ししたものということが分かりました。

梅干しは日本で大昔から身体に良いものとされている食品です。元々は食べ物を腐りにくくするものとしても利用されてきましたが、それ自体保存食で何年間も保存できるほど。先人たちの知恵をしっかりと味わっていきましょう。