無洗米はかなり一般的になってきました。
昔はお米の研ぎ方についてのテレビ番組もよく見ていた気がしますが、今となったは旧式になりつつあるという。すごい文化の変化を感じます。
無洗米は従来水で研ぐ必要があった工程を減らすことができるお米。実は、しっかりとしたお店を選べば、自分で研ぐよりもうまみ成分が入った表面の層を落とすことがないそうですよ。
普通に研ぐよりも旨み層を残しやすいため、水で研がないことでむしろ美味しい場合もあるのですね。
無洗米の栄養価は?|普通のお米と違うのか
無洗米でも従来のお米でも主成分は炭水化物とたんぱく質で同じです。
ただし、水で溶いてしまうとビタミンBが溶けて捨てられてしまいます。無洗米ではこのビタミンB1・ナイアシンなどをそのままにすることができます。
無洗米ではこれらの成分は炊き上がりで約2倍程度残っているといわれています。
無洗米って普通のお米よりも高いの?
普通のお米が精米をして出荷されるのに対して、さらに手間をかけているし贅沢品なのではないかと思っている方も多いのではないでしょうか。想像の通り、無洗米の値段は普通の精白米と比較して2割くらい高くなります。
ただ、実際にはその他のところでお得なのが無洗米。なぜ無洗米が一般的になってきているのかがわかりますよ。
とにかく一番のメリットは時間の節約効果。
お米を研ぐのに1回5分かかっていたとすると、一年で90時間程度の短縮になります。
お子さんやご家族のためにお弁当を作っている方などはもっと効果が大きいかもしれませんね。
次に節水の効果です。お水の使用量も減るのでその分コストに関する効果が出てきます。お米を研ぐお米で水道水が年間1,500L程度節水できるという計算ができるのですが、実はうちの場合には実はもっと費用への効果がありました。
我が家ではお米を炊くときのお水と一番最初にお米に吸わせるお水もペットボトルやウォーターサーバのミネラルウォーターを使用しています。この作業を行うと1度の炊飯で500mLもの水を使っていることがわかりました。
これを無洗米にすることで一回あたり4円くらい浮かせることができるということ。落ち着いて計算してみると驚くほど効果が大きいですよね。
「無洗米の製造方法~いなほんぽ編~
いなほんぽさんでは無洗米の製造はタピオカ式(NTWP)で行っているようです。NTWPとは、Neo Tasty White Processの頭文字をとったもので精白米に水を加えて、コメについた肌ヌカをタピオカ澱粉で吸着させるという方法です。
「タピオカ?ってあのスイーツなどに使われているもの?」と思いますよね。その通り。
タピオカのもちっとした表面に肌ヌカと水の混じったものを付着させて肌ヌカを取り去り、その後乾燥させる方法になります。もともと安全な食品用のタピオカを使ってくれているので洗わなくても安心で食べることができるんですよ。
その他の無洗米の作り方
無洗米の作り方はタピオカ式だけではありません。それぞれに特徴があるので一部を紹介します。
BG精米製法(ぬか式)
お米のぬかを水を全く使わずに取り除く方法です。BGとはBran(ヌカ)とGrind(削る)の頭文字をとって名付けられたものになります。精白米をステンレス製の容器に入れて高速に回転させると金属の壁にお米の肌ヌカが金属側にくっついていきます。セロハンテープが金属につきやすいのと同じような現象を利用しているんですね。この方法ですと勢いよく米粒が金属や一緒に動いているお米とぶつかるためうまみ層が削れやすいという欠点もあります。ただこの時にとれたヌカはそのまま使用できるため、肥料などに利用することができる利点もあります。
水洗い式
精白米のヌカを水で洗い落して乾燥させるという方法。シンプルですね。結局水の中にビタミン類が溶け出てしまうのではないかと思ってしまいます。おうちでのお米のとぎ汁排出量を減らしたい方のみおススメできる方法です。