紀州梅干がスーパーなどに普通に売っている梅干と大きく異なっているのは完熟梅を使っていることだと思います。ただ熟しただけだと思ってしまいますが、コレが実は大変なんです。このため完全に熟した合図は木から自然に落下しなければなりません。南光梅の栽培の多くは山腹の斜面にネットを張り、それを優しくネットで支えます。とっても柔らかくなっていますので繊細に扱わなければなりません。気を揺らさず、とにかく優しく扱われているんです。
優しく扱わないと梅の皮が破れたりと商品価値が一気に下がってしまうなど、意外と完全な特Aといわれるレベルの梅を収穫するのは難しいんです。
また、作業だけでなく天候にも影響されるのが梅。たまにスーパーなどで購入できる梅干しを買うと黒い斑点のようなものがあるのに気づきませんか?
黒い斑点が梅の皮にあるのは、皮がダメージを受けた跡なんです。
そのダメージは日光による日焼けもありますが、水分の調子の違いによって発生するカビが原因であるともされます。一度付いた斑点は消えることがなく、しかも身の部分が硬くなるということも見受けられます。贈り物にはそれだけでNGと考えるのがギフト用の日本の梅干し。厳しいですよね。
紀州梅は和歌山の豊富な日光を浴びてピンポン球くらいの大きさまで大きく育てられます。とっても肉厚で非常に柔らかいので梅の実は、 少し力を入れると果肉に指がめり込んでしまうんです。これを丁寧に干して漬け込むのだから手間がかかっているんですね。
天日干しをすると南高梅はようやく梅干と言われるじょうたいになりますが、この時には収穫したときの約70から50%の重さになってるんです。普通のものよりジューシーな紀州の梅干は果肉が最初からしっかり熟していることでできているんです。梅の育つ良い環境でできているから、最高級なんです。