美味しいご飯を炊くために必要な「蒸らし」のやり方

ご飯を炊飯器に入れて、ボタン一つで美味しくご飯を炊き上げることができますね。昔の炊飯方法の場合には、火加減調整が難しくそれこそご飯を炊く名人といわれる方がいらっしゃったようです。
そんな便利な炊飯器を使っても、蒸らしがうまくできているかどうかでご飯のおいしさは大きく変わってしまうのをご存知でしょうか。

ごはんを蒸らす意味って?

ご飯の蒸らしはお米の表面にある水分をお米全体になじませる効果と、釜全体への炊きムラをなくす効果があるんです。蒸らしの時間が短い場合には芯が残ったような硬めのご飯になります。逆に長く保ちすぎるとお米表面の水分に由来する粘り気がでてきて、お米の粒がつぶれてしまうことになります。
最近では炊飯器に蒸らしの時間をとってから炊き上がりを知らせるものが多いので、調子が悪い場合にはなってからすぐ開けたり、逆に長めにしたりと蒸らしの時間の調整をしてみることをお勧めします。
また、蒸らしが完了しても実はもう一つ重要なポイントがあるんです。
それがご飯をほぐすという作業です。食べやすくするためと思われがちですが、これをやるかどうかで全く味は変わってきます。
蒸らし終わった炊飯器をそのままにしたことがある方はご存知かもしれませんが、そのままにしておくとご飯の周りに上記がくっつき、べたべたと水っぽいご飯に仕上がってしまいます。しっかりとほぐす作業を入れてください。
ほぐすタイミングは炊飯器が完了の合図をくれたタイミングであることが一般的です。
ほぐし方もできれば、釜のふたを全開にして、釜の底の部分から大きくひっくり返すようにすると良いです。底にたまってしまった水分を表面に出してあげて、取り除いてあげるイメージが大切です。その時にお米粒の間に空気を入れるようにふんわりと混ぜてあげると一粒一粒が感じられる、お米になります。伝統的なおひつというのもほぐしの作業をより効果的にできる道具になります。混ぜ合わせだけで蒸発しきらなかった水分を木に吸わせることでちょうど良い感じのご飯に保つことができるようになります。
是非美味しいお米を最高の状態で味わっていただきたいと思います。