昔はご飯を炊くことひとつでも、お手間がありました。現代に生きる私たちは、ボタン一つで炊飯器という魔法の道具がふっくらおいしいご飯を炊いてくれるのですから、本当にありがたい。
最近ではお米を研がなくても、いい香りのご飯ができる無洗米なんていう技術もでてきたりと、生活の効率化が進んでいるなと感じてしまいますよね。
今回は、炊飯器でご飯を炊くとき、蒸らし時間はどれくらいとればよいのかについてお話します。
大切なのは炊飯器の取扱説明書を読むこと
美味しいご飯が食べたいと思った時、お米をブランド米にしたり、軟水を使ってみたりとするかと思います。これはもちろん重要。
ただ、さらに美味しく仕上げたいのであれば、おうちにある炊飯器にも注目してあげてください。
家電屋さんで、デザインやお釜の構造が凄そうなものを選んでくると思いますが、多くの方はその機能についてはほとんど把握していなかったりするようです。
浸水時間や蒸らし時間が炊飯器の炊飯機能にどこまで入っているのかを取扱説明書をみて知っておく必要があります。
道具の機能は日々進化しています。私たちの道具に対する思い込みもアップロードしていかないと、お手間がかかっているのに逆効果となる可能性すらあるのです。
蒸らしが美味しいご飯に必要な理由
炊飯したあとで蒸らしが必要な理由は以下となります。
- 表面水分の正常化
- 米粒の膨張を平均化
- 炊きムラを軽減
ご飯をお釜で炊いたとき、その直後というのは米粒の表面にたくさんのお水が付いていることになります。ご飯内側の水分量よりも表面の方が濡れている状態です。この内部と表面の水分率差を小さくするために蒸らしをするのです。
また、お釜の上下や日の当たり加減の差によって水分の方よりが出てきます。水滴が溜まりやすい部分はふやけてしまう可能性があるので、蒸らしの工程で平均化してあげるのです。
蒸らしが終わったら必ずほぐすこと
蒸らし時間が終わったら、すぐに炊飯器のフタをあけて水分を逃がしてあげます。釜の中には炊飯中には蒸気だった水分がたくさん含まれています。加熱が止まることで徐々に水滴に変わっていきますので、蒸気のうちに外に出してあげるのです。
ほぐしは、釜の底から全体を持ち上げるように炊き上がったお米をひっくり返し、米粒と米粒の間ひとつずつに空気をいれるように柔らかく混ぜましょう。
おひつのご飯がなぜか美味しいのは、お釜からおひつに移動するときに逆さまになるためともされます。
空気を入れることで、水分量が整います。お米のひとつぶをしっかり感じられるご飯にするためには絶対に忘れてはいけない工程なのです。意外と大切。